身を焦がすような情熱が道を拓く

 東大卒のプロゲーマー「ときど」(谷口一)さん。

「ときど」さんは、子どものころから格闘ゲームが大好きだったといいます。

 高校時代、海外大会で優 勝するほどの凄腕ゲーマー。今でも、対戦型格闘ゲーム(格ゲー)を主戦 場にして活躍中です。プロゲーマーとは企業のスポンサードを受け、ゲームをすることで収入を得て いる人のこと。

「ときど」さんは麻布中学・高校時代、勉強して成績が上がれば親も喜ぶし、好きなゲームも気 兼ねなくできると思っていたそうです。

 だから、勉強もゲームも集中して取り組み、受験では東 大に合格。 大学時代、バイオマテリアルの研究成果が国際学会で評価されたこともあります。

 卒業後、 日本で2人目となる格闘ゲームのプロになり、世界大会での優勝回数がトップクラスで「格 ゲー5神」の一人に数えられています。

  経歴からイメージすると華やかそうな人生ですが、学業でも人間関係でも失敗を繰り返し、 何度も価値観の修正を迫られたそうです。 

 プロデビュー後も、論理で固めた自分のプレースタイルの限界を思い知らされたといいま す。

 そうした挫折を重ねていくなかで、迷ったときには自分が本当に好きなこと、情熱を注 げることを選択していくことを学んでいったのです。 

 著書『東大卒プロゲーマー 論理は結局、情熱にかなわない』(PHP新書)で、こう 振り返っています。 

「僕の人生を切り拓いたのは冷静さでも合理性でもない、身を焦がすような情熱だった」

  その情熱こそが、毎日8時間もの地道な練習へとつながったのです。


八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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