毎日新聞が法的に〝中小企業〟になる


 2022年に創刊150年を迎える毎日新聞は東京で最初の日刊紙とされる「東京日日新聞(1972年創刊)」をルーツとし、日本で最も歴史ある新聞とされています。

 その歴史ある全国紙を発行する毎日新聞社は、資本金を41億5000万円から1億円へ大幅に減資するといいます。

 大手メディア各社の財政状況が悪化するなか、「資本金を大幅に減らすことで節税するのだろう」との見方があります。

 同社は「日本最古の日刊紙」を発行するとされるものの厳しい経営状況でも知られ、今回の減資で中小企業基本法に基づく〝中小企業〟に含まれることになります。

 資本金は会社の自己資金で経営体力を測る指標とも考えられ、その額が減少することで会社の信用力が弱まるデメリットがあります。

 減資は巨額の損失が出た際の穴埋めで実施されることが多く、資本金1億円以下の企業に低い税率を適用することを定めた法人税法を見すえて、節税目的で実施されることもあります。

 朝日、読売と並ぶ3大紙と言われてきた一角が中小企業に陥落するのは、時代を表す歴史的な出来事です。

 同社では近年、若手記者の退社が相次ぐなどヒト・モノ・カネのいずれも危機的状態にあるといわれています。

 

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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