一期一会と6次の隔たり

 世界の人口は約72億人――。

 人生という長い旅路で、人が相手と出会う確率は世界の人口約72億人に対してどれくらいの確率でしょうか?

  諸説ありますが、たとえば何らかの接点を持つ人と出会う確率は24万分の1、同じ学校や職場、近所の人と出会う確率は240万分の1、親しく会話を持つ人と出会う確率は22400万分の1、友人と呼べる人と出会う確率は2億4000万分の1、親友と呼べる人と出会う確率は24億分の1という説もあります。 

 千利休は、「一期一会」を唱えました。相手と出会っている時間は二度とめぐってこない一度きりのものだから、その一瞬を大切にし、できるかぎりの最高のおもてなしをしましょうという心得です。

  あの人と出会わなければよかった――。

  なかには、そう思う人もいるはずです。

  逆に、ムダな出会いなどなく、すべての出会いは必然でり、自分を成長させるためにも必要という考え方もあります。

  ただ、マイナスになるような出会いはなるだけ避けた方がいいというのも、負のスパイラルに誘い込まれないためには大切な生き方です。  

  それで、SNSの世界は「6次の隔たり」で成り立っているとされています。つまり、ネット上では、わずか6人を介することで世界中の人と繋がれるということ。 

 その繋がりの意味合いは、人それぞれ。 濃い繋がりもあれば、薄い繋がりもあります。

 ただ、SNSをビジネスで活用しようとしても、DMなどでは1、2次の隔たりで関係が途絶えてしまうことが少なくありません。

  むしろ、ほとんど相手からブロックされてしまうほうが多いというのが実態です。

  要するに、たった1次の隔たりさえ超えられないのです。  

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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