ブスという言葉がトラウマを生む

 ブス――。

  人格をも否定するような「えげつない言葉」です。

  なかには学生のころ「ブス」とイジメを受けたことで、それがトラウマになって「買い物依存」になった女性もいます。 

 ブスとからかわれたことで、その後、自分の容姿に自信が持てなくなったのです。そのため化粧品や洋服にお金をかけ過ぎ、カードの支払いに追われる日々を送るようになったというのです。 

 そうしたトラウマは濃淡の度合いはあるにしても、だれにでもあります。 

 人は、それぞれ劣等感や嫉妬心を抱えています。それをムリに補おうとして、必要以上にエネルギーを使ってしまう人もいます。 

 ある女性はトラウマがあり、高校生から大学生にかけて肌荒れが酷かったといいます。すぐに顔が腫れたり、ニキビなどで肌がかぶれたりして、人の目が気になって外出時には人目を避けるようにしていたといいます。

  それで症状に効く薬やサプリメントがあると聞くと、直ぐにあれこれ買い求めていたのです。ただ、購入した商品を使いきったこともなく、直ぐに新しい商品に手を出していました。

  そんなことで、トラウマが解消されることはありません。なぜなら、次から次へと物欲に悩まされるだけのことだから。 

  大切なのは、物の豊かさより、心の豊かさです。心が豊かなら、どんな化粧品、洋服、アクセサリーよりも自分を美しくしてくれるはずです。

  心の豊かさとは、自然とこぼれる笑顔だったり、ふとした日常生活での仕草や行動に反映されたりします。心に余裕があると、幸せを実感できます。   

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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