英語圏での今年の言葉は「KAREN(カレン)」


 女性の「KAREN」(カレン)という名前を聞いて、悪いイメージを抱く日本人はあまりいないでしょう。なかには、日本語の「可憐」という言葉を連想する人もいるかもしれません。

 その年を象徴する単語を選ぶ英国オックスフォード辞典の「今年の言葉」に、その「カレン」の名前も二〇二〇年の英単語のひとつに選ばれたといいます。

 毎年、ひとつの言葉が選ばれるのが通例ですが、今年はコロナ関連などの新語も豊富で複数の言葉が選ばれています。

「カレン」は「パンデミック」「ロックダウン」「BLM(ブラック・ライブズ・マター=黒人の命は大切)」とともに選ばれていますが、いったい「カレン」とは誰のことでしょう。

 その〝人物〟は特定の人ではなく、自分本位で人を見下すような差別的な白人女性の総称だといいます。

 米国で今年、犬にリードをつけてと頼んだ黒人男性に腹を立て、「暴力を振るわれた」と虚偽の通報をし、その後、大問題になった女性がいます。

 こうしたタイプの女性を、英語圏では「カレン」と呼んでいるようです。

 語源はよくわかりませんが、世界中のカレンさんには迷惑な話でしょう。同情を禁じ得ませんが、人々が鼻持ちならない言動を慎む動機にはなるかもしれません。   

 ともかく、誰でも自分の大切な名前で不名誉な流行語などつくってほしくはないでしょう。

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

0コメント

  • 1000 / 1000