成功を阻む障壁を表す言葉「死の谷」


 経営コンサルタントが「死の谷」と言うと、「経営の成功を阻む障壁」を指しています。

 それは同じ業界で競争をする大企業同士を比較すると圧倒的なトップが儲かり、それに続く2番手、3番手の企業は収益が上がりにくいということを意味しています。

 たとえば自動車ではトヨタ自動車と比較して日産自動車やホンダが、コンビニではセブンイレブン(セブン&アイ・ホールディングス)と比較してファミリーマートやローソンが死の谷のポジションにいます。

 この死の谷のポジションのポジションにいる企業は、業界が好調のときは利益が上がります。しかし、不況になると真っ先に業績が悪くなります。

 そして業界が縮小して事業から撤退するのも、死の谷の企業から始まります。東芝が家電事業を中国企業に売却したのも、その「死の谷」の理屈です。

 ただ、興味深いことに業界のさらに下位の企業のなかには好業績を上げる企業があります。

 トップと同じことをやっていたら勝てないことが自明なので、差別化を試みて成功するのです。

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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