公助を出し惜しみすると〝自助の成り立たない社会〟になっていく
菅首相は、臨時国会の所信表明演説で「自助・共助・公助」を目指す社会像と唱えています。
しかし、「自助」が1番目に提示されたことについて、「困ったことがあっても、まずは自分で何とかしろと言われているようだ」と反発の声も上がっています。
世の中、自己責任だけでは解決できない問題が増えています。
菅首相の掲げる「自助」は、「まずは自分で何とかしろ」と聞こえます。それでダメだったら、国が支えるから安心しろと言いたいのでしょう。
要するに「ダム決壊論」と同じ論理展開で、「自助」というダムが決壊したら「共助」のダムで支えます。「共助」のダムが決壊したら、最後に「公助」のダムがありますと言っているようなものです。
しかし、困窮している人から見たら、まさに机上の空論でしょう。
なぜなら、「公助」の対象となるときには、すでに「自分」も「周り」もボロボロに傷ついているからです。
現実には公助を後回しにしてきた結果、困っている人も地域も崩壊し、2度と立ち上がれなくないような状況になっています。
言い換えると、公助を出し惜しみするほど〝自助の成り立たない社会〟になっていくということです。
菅首相は、なぜ最初に「みんなで助ける」と言えないのでしょう。
0コメント