目クソ鼻クソを笑うレベルのワイドショー


 10月26日、TBS系「グッとラック!」は番組で「タクシー乗車でマスク着用を義務づけるよう、タクシー会社が国に要請した」ことを報じています。

 同時に、実業家の堀江貴文(ホリエモン)さんがそれに反対の立場を取っていることも伝えています。

 番組MCで落語家の立川志らくさんは、運転手に高齢者もいることから乗る側はマスクを付けた方がいいという見解を示しています。

 反対派のホリエモンについても、こうコメントしています。

「堀江さんは、コロナ脳。コロナ怖くないんだよってずっと言っているけど、堀江さんのほうが怖がっているんじゃないの?自分たちのほうが、コロナ脳になっちゃっているんじゃないの?」

 27日、ホリエモンは放送後、ツイッターで志らくさんについてこう反応しています。

「まあ、こいつは昔からこんな感じで捻くれたチャチャ入れることしかできないんだよ」

 志らくさんは翌28日、「グッとラック!」の番組冒頭で「こいつ」呼ばわりされたことについてこう苦笑しています。

「(ホリエモンを)ゆるキャラと思っているから、腹も立たない。いやいや、フワちゃんから『志らく』って呼び捨てにされて、ホリエモンからはこいつって呼ばれたって2人のことはゆるキャラと思っているから、腹も立たない」

 そして「一つ言えること」として、こうつけ加えています。

「チャチャしかいれられないって、その通りなんですよ。結局私はジャーナリストでもないし学者でもないし。落語家だから世情のアラで飯を食うといって常に世の中を斜めに見て茶化している。そんな茶化しているヤツが情報番組のメーンをやっていいのか?って問題になるんだけど、私の持論としては、ふざけたなかに時折真実が転がっている。茶化していると95%は無駄でも本当に真実が転がっていることもある。芸人の、お笑いのコメンテーターが必要だっていうのはそこだと思う」

 落語が300年以上続いていることついては、こう自負しています。

「どっかに真実があるから。だから、世間の人は落語家を捕まえると『師匠』と呼んでしまう」

 ホリエモンの「こいつ」呼ばわりに対して、皮肉も忘れてはいません。

「普通、『こいつ』とは呼ばないですけどね」

 最後に、こうチャチャを入れています・

「ホリエモンさんは(タクシーではなく)自分の作ったロケットに乗ってどっか飛んで言っちゃえばいい」

 いわゆる〝毒にも薬にもならない〟ワイドショーでの、目クソ鼻クソを笑うレベルのやり取りです。

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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