コロナ禍を作品にしたくない


 ある女性歌手は、コロナ禍を題材にした歌を書こうとは思わないといいます。

「コロナ禍の状況で出てくる言葉は、否定的なものが多い気がします。一番苦手なのは、ウィズ・コロナという言葉です。それを口にしたくないし、広がってほしくないと思っています」

 そう考える理由はシンプルで、素直なものです。

 「みんなと近づきたいし、会いたいし、ライブがしたいのです。ウィズ・コロナと言わないでいう気持ちはコロナ禍後、ずっとあります」 

 コロナ禍は、大きな出来事です。今後、様々なアーティストや作家がコロナ禍を作品に取り上げるでしょう。

 社会や人が抱えた困難を作品に結実させるのも、芸術の大切な役割です。

 感染症と生きていくには、新しい日常を受け入れて慣れるしかありません。ただ、人と距離を取る生活は正直、しんどいものです。やはり、会って触れる気持ちを共有したいものです。

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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