次は我が身という危惧
ロシアのプーチン大統領とベラルーシのルカシェンコ大統領は、ともに20年以上に渡って独裁体制を敷いてきました。
もちろん、この2人は一癖も二癖もありそうな老人指導者です。
ロシア・黒海沿岸の保養地ソチで行われた両者の首脳会談では、退陣を要求する市民デモに晒されているルカシェンコ大統領が精いっぱいの強がりを見せています。
「私は事態を微笑ましく思って見ていますよ。週末はデモがあるが、平日は普段通りだ。週末は人々がぶらつけるよう首都の一部地域を解放しています」
しかし、実際にはプーチン大統領の助けを乞いにきているので謝意を連発し、やたらと低姿勢だったといいます。
そこには、連合国家ベラルーシのトップとして君臨するという野望に燃えた昔日の面影は微塵も感じられなかったと伝えられています。
一方、プーチン大統領にとっては、扱いにくい曲者のルカシェンコ大統領が観念し、自分の懐に飛び込んできた格好です。
これで、べラルーシに傀儡政権をつくったのも同然です。だが、国民に見放されたルカシェンコ大統領を支えても先が見えています。
ベラルーシ国民は、ロシアに親近感を抱いています。プーチン大統領は、その好感情が反感に一転するリスクを背負ったことになります。
それでもルカシェンコ大統領を支えるのは、大衆蜂起によるルカシェンコ政権の崩壊を許すと〝次は我が身〟という危惧があるからでしょう。
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