王将と玉将の成り立ち


 将棋の駒には、一種類だけ文字が違う駒があります。それは「王将」と「玉将」で、対局では格上が王将、格下が玉将を使うもが習わしです。

 玉は、宝石を意味します。将棋では、玉は金や銀より上の駒ですから、この字を使ったのでしょう。

 その駒も、かつて玉将しかなかったといいます。そして「王」の駒を作らせ、玉の上位に据えたのは天下人の豊臣秀吉だったといわれています。

 秀吉は、きっと最高位は天下人の自分一人でいいと考えていたのでしょう。

 実際、権力を発揮して太閤検地や刀狩りなどを実行し、世の中の仕組みも大きく変えています。

 大坂の地に巨大な城を造り、今に続く大都市の基盤も築いています。

 将棋の勝負では、歩は敵陣に入ると裏返って金に成ります。その裏面の文字は、「と」に見えます。

 それは、金の崩し字です。かつて「金」と彫られていましたたが、歩は合計18枚もあって駒職人が大変なので効率化されたのだといわれています。

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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