現代人は交配で旧人ネアンデルタール人の〝遺産〟を引き継いでいる


 旧人ネアンデルタール人は数万年前、地球上から姿を消したものと考えられていました。しかし、どうも現代人のDNAのなかで脈々と生き永らえているようです。

 五年ほど前、そんな興味深い科学的な成果を書きつづった生物学者スバンテ・ペーボさんの本「ネアンデルタール人は私たちと交配した」が話題になっています。

 この本の内容は、旧人ネアンデルタール人の骨を調べると「DNAの一部が現生人類に受け継がれていることがわかった」というものです。

 つまり、両者は交配し、子孫が生まれていたのです。

 論文が発表されたとき、専門家にも衝撃が走っています。

 先日、旧人ネアンデルタール人の〝遺産〟がコロナ禍に関係しているかもしれないと報じられ、またもや驚きが走っています。

 ペーボさんたちのチームの研究によると、現生人類は旧人ネアンデルタール人から新型コロナウイルス感染症の重症化にかかわる要因も受け継いだ可能性があるというのです。

 それには、コロナ禍で人工呼吸器が必要となる恐れが最大3倍にもなる遺伝子の構造があるそうです。

 この遺伝的な〝遺産〟を持っている人の割合には地域差があり、それは南アジアで高く、日本など東アジアやアフリカではほとんどみられないといいます。

 

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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