新サービスは不安の「紐付(ひもづけ)」


「紐」の定義は、手元の辞書を見ると「糸より太く、帯・綱より細いもの」と書かれています。つまり、結んだり、ほどいたりするのに程よい太さが「紐」なのかもしれません。

 で、「紐付」は「衣服、調度などで紐をつけるべき所」「言いがかりをつけたり、苦情を言いたてたりする者」という意味です。

 読み方は「ひもづけ」で、あちらとこちらのデータなどを関連づけることを表します。

 NTTドコモの電子マネー決済サービス「ドコモ口座」で、不正な預金引き出しが明らかになっています。

 銀行口座との「紐付」に関して、本人確認などの仕組みが不十分だったといます。被害額は、すでに数千万円を超えて拡大しています。

 世の中、詐欺の種は尽きません。新しい技術や仕組みが現れると、良からない企みの新機軸も直ぐに登場してきます。

 儲け先行のドコモは、銀行口座に関する「紐付」でも厳格さが求められるとは考えなかったのでしょう。

 競争の渦中にあるサービスといいますが、その新サービスが不安の「紐付」では困ったものです。

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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