ノーベル平和賞にアスタリスクが刻まれる日

 米大リーグの通算本塁打記録となったバリー・ボンズさんの756号の記念ボールは、持ち主が星の形のような印を刻印して野球殿堂に贈呈しています。

 その印は「アスタリスク」といわれ、注釈や疑義を表すものです。ボンズさんの薬物疑惑を受けて、ボールの持ち主がそれを刻印したのです。

 トランプ大統領は、来年のノーベル平和賞の候補者になったといいます。理由は、イスラエルとアラブ首長国連邦の国交正常化合意への貢献だそうです。 

 本人は喜びをネットに書き込むなど上機嫌で、取り巻き立ちも盛り上がっているようです。

 ただ、推薦される候補者や団体は例年、数百にもおよぶといいます。今回の推薦は、以前にもトランプ大統領を推薦したことがあるというノルウェーの右派議員だそうです。

 中東の和平については今後が問われそうですが、平和より分断の人という大統領の印象も変わっていないでしょう。

 米大統領では、オバマ前大統領も同賞を受賞しています。トランプ大統領が本当に受賞となると、同賞に「トランプ大統領も受賞しました」と「アスタリスク」が刻まれることになるかもしれません。

 ともかく、ノーベル平和賞は世界の政治情勢を反映した難しい賞であることは確かでしょう。

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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