菅政権は被災地の復興を忘れるな


 菅内閣が9月16日の初閣議で決定した「基本方針」で、安倍内閣で掲げていた東日本大震災からの復興に関する記述がなくなっています。

 これをめぐって、政府側が苦しい弁明を続けています。平沢勝栄復興相は、記者団にこう釈明しています。

「たまたまそういうことになった」

 その真意を問われ、しどろもどろになりながこう述べています。

「福島の問題を軽視しているなんてことは、まったくありません」

 加藤勝信官房長官は9月24日の記者会見で、安倍内閣で復興が「一丁目一番地の課題だった」ことを紹介しつつ、菅内閣の基本方針に「『安倍政権の取り組みを継承し、更に前に進めていく』としっかり記載されている」と強調しています。

 菅内閣の基本方針は、冒頭にこう記しています。

「新型コロナウイルス感染症や激甚化する自然災害など、かつてない難題が山積する中、『政治の空白』は決して許されない。国民の皆さんが安心できる生活を一日も早く取り戻すため、安倍政権の取り組みを継承し、更に前に進めていく」 

 一方、昨年9月の安倍内閣の基本方針は、こう謳っていました。

「まず何よりも、『閣僚全員が復興大臣である』との意識を共有し、熊本地震、東日本大震災からの復興、そして福島の再生を、更に加速する」

 ともかく、菅政権は被災地の復興を忘れてほしくないものです。

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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