菅新政権は最初の100日間が勝負


 米国のケネディ米大統領は、就任演説でこう述べています。 

「すべてを最初の100日ではやり遂げられない」  

 この「100日」への注視は、大恐慌下の1933年に就任したF・ルーズベルト大統領のパフォーマンスに由来します。  

 ルーズベルト大統領は就任後、100日間に渡った特別議会で15本の救済・復興関連法を一挙に成立させ、ニューディール政策の基礎を固めています。  

 ケネディ大統領は、この「最初の100日」がメディアから異常な注目を浴びることに予防線を張ったのです。  

 今、世界的に生命と健康への脅威であるコロナ禍と大恐慌に匹敵する経済の落ち込みが襲来しています。  

 コロナ禍の下に誕生した菅新政権は発足直後から当面の危機の克服や、コロナ禍後の新しい世界に向けた新たな経済・社会の構想への取り組みが問われることになります。  

 菅新政権が掲げるのは、コロナ禍への対応に加えて規制改革、デジタル庁新設、携帯料金値下げなど様々です。  

 各分野を担当する新閣僚を見ると「仕事」重視の人事というのに嘘はないようですが、その「仕事」の首尾を示すのに与えられた時間は多くありません。  

 永田町では早期解散風も吹いていますが、やはりコロナ禍における「仕事」の一端を示したうえで民意を問うのが筋というものでしょう。  

 いろいろな意味で、「最初の100日」が注目を集める菅新政権です。  

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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