赤の女王効果に負けるな


 ルイス・キャロルの児童小説で、「不思議の国のアリス」の続編でもある「鏡の国のアリス」に出てくる赤の女王はアリスにこう言います。

 「ここでは同じ場所に止まるためには、全力で走り続けなければならないのよ」  

 まさに、トレーニングジムのランニングマシンみたいな話です。  

 この児童小説にヒントを得た「赤の女王効果」とは、絶えず進化し続けていないと存続すらできない生物界の種の間の競争を表す例えです。  

 人と感染症とのせめぎ合いも、その一つです。人が病原体を制する薬を作れば、すぐ耐性をもつ病原体が現れます。  

 この〝いたちごっこ〟が、生物界の宿命です。ちなみに、ウイルスの進化速度は人の100万倍ともいわれています。  

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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