ビル・ゲイツの警告


 米マイクロソフトの共同創業者ビル・ゲイツ氏は〝自然の鉄則〟を忘れることなく、何年も前から感染症の危機を予見していたところがあります。  

 このことで世界に警告を発し続け、平常時にこそ医療体制や診断技術、備蓄医薬品を充実しておくことを訴えてきました。  

 もちろん口先だけではなく、有言実行で「ビル&リンダ・ゲイツ財団」を通じてその対策に巨額の資金を投じてきました。同財団は世界最大規模の慈善団体として、途上国の子どもを感染症から守るワクチンの普及に力を注いできました。  

 ゲイツ氏によると、地球上で最も多くの人命を奪う生き物は小さな蚊だといいます。蚊が媒介する感染症で、年間80万人以上が亡くなると推定されています。ちなみに蚊に次いで多くの人命を奪うのは、戦争を含めて殺人を実践する人だといいます。  

 今回のコロナ過は、ゲイツ氏にとっては無念の思いだったはずです。5年前、講演で エボラ出血熱の教訓を踏まえ、こう指摘していたからです。 

「今後1000万人以上の人が命を落とすとするなら、それは戦争ではなくウイルスよる感染症の可能性が高い。時間は味方してくれないので、一刻も早く準備をしよう」  

 ゲイツ氏は今後、同財団の資金をワクチン開発も含めて今回のコロナ禍対策に集中投資するといいます。  

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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