日本の役人は発想が貧素


 米ジョージア州ゲインズビル市では1961年、フライドチキンは手を油まみれにして食べるべきだとしてナイフやフォークを使って食べることを一切禁じる条例を制定しています。

「フライドチキンをフォークで食べた観光客、逮捕」  

 その地元紙の見出しには、唖然としました。  

 逮捕されたのは91歳の女性で、逮捕にもなぜか大笑いしています。実際には逮捕されていませんし、市ぐるみのイタズラでした。  

 そもそも同市は養鶏が盛んなところで、それを宣伝するため〝いたずら条例〟を制定したそうです。  

 一方、香川の県議会はゲーム条例を可決しています。理由は、ゲームのやり過ぎで日常生活が困難になるゲーム障害から子どもたちを守りたいということです。  

 その趣旨はともかく、罰則なしとはいえ条例でゲーム利用を一律1日60分と定めて保護者に順守を求めるというやり方がひっかかります。

 ゲームを何時間するかは、子ども自身や家庭内で考えて判断すべき事柄でしょう。行政は、フライドチキンの食べ方やゲームのやり方まで決めてはいけません。  

 香川県は「うどん県」の愛称を使った宣伝で知名度の向上に成功しています。ただ、ゲーム条例によって香川県の知名度はさらに上がるかもしれませんが、イメージアップのほうはむしろ下落するでしょう。 

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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