東京オリンピックが新型コロナウイルス感染拡大の孵化器になる

 米紙ワシントン・ポスト電子版は3月21日、「東京オリンピックは延期、または中止すべき」との論説を発表しました。 

「(新型コロナウイルスの感染拡大の)予防策を講じることは良いことだが、世界の歴史に残るパンデミックと戦うように、オリンピックと日本の役人がオリンピックを続けられるように行動していることは、完全にばかげている。いや、全くの無責任」  

 続けて、こう指摘しています。 

「(東京五輪は新型コロナウイルスにとって)孵化器みたいなものであり、さらに致命的な広がりをもたらす」  

 スポーツ界ではすでに大会の延期を余儀なくされる混乱が生じており、世界的なスポーツリーグは閉鎖されています。五輪に出場を目指す選手たちはトレーニングが出来ないし、予選や選考会も一時停止されています。  

 同紙は、こうも言い切っています。 

「トランプ大統領でさえ今年の夏に予定通りに開催しないことを示唆していることから、大会を延期またはキャンセルする必要があることは明らかだ」  

 IOCや日本の当局者に対しても、こう批判しています。 

「この現実を認めることを拒否しているのは、危機に瀕している金と名声に根ざしている。日本は開催地の建設とインフラの改善に多額の投資を行っており、安倍首相は大会を国民の誇りのポイントにしている。IOCも、数十億ドルの放送権を活用している」  

 そして、こう強調しています。 

「確かに、彼ら(IOCと大会組織委)でさえ、ある時点で大会を続けることができないことに気づくだろう」  

 東京五輪を予定通り開催することは、現実的ではないというのです。 

 

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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