今の地球温暖化はビッグシックスを招く恐れ

  地球上で、人が登場する遥か以前、多くの生物が同時に絶滅する〝ビッグファイブ〟と呼ばれる出来事があったといいます。それも4億4千万年前から計5回もあり、この名がつけられています。原因として火山の噴火や隕石の衝突、極端な気候の変化などが挙げられています。  

 人が地球上で活動の範囲を広げたあとも、揺れ動く地球環境は歴史の陰の主役だったようです。約1万年前には温暖化が進んで大型の動物が減り、人は狩猟から農耕に転じています。17世紀の寒冷化は英国などで農法の刷新を促し、人口の増加を通じて産業革命を支えた労働力を生んでいます。

 今進んでいる地球温暖化は人の経済活動が主因とされ、そのスピード、規模とも人がこれまで経験したことがないものです。  影響は年々、目に見え、肌で感じられるようになってきています。今まさに高温や乾燥を背景としたオーストラリアの森林火災は刻々と地球上の緑を減らし、溶けた氷河で上がった海面が南太平洋の島々をじわじわと包囲しています。  

 国際的な枠組みでは、何十年かかけて気温の上昇を抑え込むと唱えていますが、惨状を見れば何とも悠長に思えてなりません、  

 このところ東京は傘を持つ手も凍える氷雨が降ったかと思うと、翌日は4月並みの陽気といった〝異常〟な感じです。人のせいで、ビッグファイがビッグシックスになるかのような〝異常〟な空模様が続いています。

  

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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