すまなそうな表情をしたディープインパクト

 先ごろ亡くなった日本最強の競走馬ディープインパクトは、小柄ながら広い歩幅で空を飛んでいるように見えました。馬齢17歳で、人なら59歳に相当するそうです。  

 ハイセイコーやオグリキャップが人気になったのは、地方から這い上がって頂点に立つ泥くさいストーリーのたまものでしょう。  

 この点、ディープインパクトの魅力は、恵まれた環境で育った〝優等生〟としての圧倒的な強さでした。2005年の有馬記念で敗れて期待を裏切り、すまなそうな顔をしていたというエピソードが残っています。  

 勝たなければならない宿命と重責を背負って走っているときでも、苦しいであろうに飄々として勝つ馬でした。 

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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