何でも反対する

 さて、なんでも反対――。  

 古くからあるジョークに、こういうものがあります。男が相手に「君はいつも僕に反対するね」と言うと、相手は「もし僕が反対しなかったら2人とも間違ってしまうからね」と答えます。  

 オリジナルは不明ですが、2人とも間違ってしまうからと答えた男に金子光晴の若き日の詩が重なります。 

「なにしに生まれてきたと問はるれば、躊躇なく答へよう。反対しにと」

 「僕は信じる。反対こそ、人生で 唯一つ立派なことだと。反対こそ、生きていることだ。反対こそ、じぶんをつかむことだ」  

 世の中には、反対しなければ生まれない議論もあります。 

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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