〝偽インフルエンサー〟を生むフォロワーが売買されている

  インフルエンサーとは、直訳すると「影響力のある人」という意味になります。本来なら見識やセンスに優れ、支持者の多い政治家や知識人、タレントなどの役回りでした。  

 しかし、ネットの普及で無名の人が短期間にそう呼ばれるケースが増えました。たとえば化粧の巧みな女性が手腕を公開し、熱心な閲覧者を獲得しています。  

 そうしたネット上の固定読者をフォロワーと呼び、それが多いほど「この商品を宣伝してください」という依頼も増えるといいます。  

 フォロワー数は影響力を測る物差しということになりますが、そのフォロワーが売買されている実態も知られるようになってきました。架空の会員をでっち上げたり、新興国で会員を集めたりして、人気を水増ししたい〝インフルエンサー〟にまとめて売り込むそうです。  

 広告業界の関係者によると、もちろん企業は水増し分も織り込んで広告費を投入しているといいます。この種の行為を詐欺として禁じる米国では、〝フォロワー工場〟と呼ばれる偽造会社の摘発が報じられています。  

 存在するだけで自然に影響を与える〝偽インフルエンサー〟の跋扈は、いつまで続くのでしょう。

  

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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