今さら聞けない「長期金利」って何？

　長期金利の上昇が今、話題になっています。 　

　ところで、長期金利って何のことでしょうか？ 　

　それは、一般的には金融機関の１年以上の貸し出しに適用される金利のことです。ニュースで取り上げられる長期金利は、新しく発行され満期まで１０年の国債の利回りのことを指しています。これが、銀行の貸出金利や預金金利を決める指標となります。 　

　長期金利は、国債市場の取引で決まります。代表的な国債取引業者の日本相互証券が、１０年物国債の利回りを発表しています。 　

　国債は政府が発行した後、銀行や証券会社が売買し、買い手が少なければ価格が下がり利回りが上がります。発行時に額面価格と年利率が決まっています。利子が付いた上、満期に額面価格でお金が返ってきます。 　

　市場で価格が下がったときに買った国債は満期に額面価格でお金が返ってくるので、差額が儲かります。利回りは国債を買ったお金に対して「いくら儲かるか」を示す比率なので、国債価格が下がれば長期金利は上昇します。 　

　長期金利が急に上がると銀行の貸出金利も急上昇し、景気を冷やします。今は日銀が長期金利を０％程度に抑える超低金利政策をとっています。