見栄で生きる息苦しさ

 たいした稼ぎもない20代の女性派遣社員は、周りから注目されることに人生の喜びを感じている。  日ごろ散らかし放題の「汚部屋」に住んでいるのに、SNSにアップする自撮り画像に映るところだけは整理整頓を徹底している。

 そこにレンタルしたブランド物のバッグや靴を配置し、満足げな笑顔を添えることを忘れない。  

 その画像を見たネット住民から「セレブの生活」と称賛されると嬉しくなるが、誰も自分の部屋には招き入れない。  

 彼女は自己顕示欲と承認欲求を満たすために、実像と虚像のギャップを「ウソ」で塗り固めている。  

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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