インスタ映え

 ある20代の女性派遣社員は、たいした稼ぎもないのに自分が周りにどう見られているのか何かと気にしています。  

 いつも、周りから注目されていないと気が済みません。  

 普段は散らかし放題の汚部屋に住んでいるのに、インスタグラムやフェイスブックなどSNSにアップする自撮り画像に映るところだけは整理整頓して、何気なくブランド物のバッグや靴を配置しています。  

 もちろん、満足げな笑顔を添えることを忘れません。  

 それを見たフォロワーから「セレブだね」と称賛されると嬉しくなりますが、友人や知人を決して自宅には招きません。  

 なぜなら、ウソがばれるから。  

 ともかく、自己顕示欲と承認欲求を満たすために実像と虚像のギャップをウソで塗り固めようとしているのです。  

 こうした人生が、果たして楽しいのでしょうか?  

 ネット社会の広がりで、自分を実像よりもデコレーションした人が増えているといいます。  

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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