人生は地獄よりも地獄的である

 ゲスは、しばしば狂気性をはらんでいることがあります。狂気の片鱗は、だれにでも垣間見えます。  

 しかし、天才の狂気的な言動とゲスの下劣な言動とはまったく質が違っています。  

 その点、モーツァルトやサルバドール・ダリ、ヘミングウェイ、芥川龍之介などには天才的な狂気性を感じ取れます。  

 ビジネスでも、ある種の天才的な狂気性が必要とされるステージもあるでしょう。そして狂気は創造的なときもあれば、破壊的なときもあるのです。  

 芥川龍之介の著書『侏儒の言葉』に、こういう一節があります。 


<人生は地獄よりも地獄的である>  


 人は、八方塞がりの絶望的な状況に追い込まれたときには意外と脆いものです。  

 心模様がゲスに成り下がったり、心が壊れたりするのは前向きで建設的な気持ちを放棄したときの最終的な姿なのかもしれません。  

 そして狂気は、大半の人にとって創造的には登場してくれません。むしろ、ゲスの塊となって破壊的に現れることが多いのです。  

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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