イチロー選手は典型的な防衛的悲観主義者

 アメリカの精神分析医でウェルズリー大学のジュリー・ノレム教授は、何かを思い悩むことで高いパフォーマンスを発揮する人を「防衛的悲観主義者」と呼んでいます。  

 楽観主義者は最高のパフォーマンスを思い描いて、それを何とかして達成しようと考えます。

 一方、防衛的悲観主義者は過去に成功体験があっても次は違う結果になるかもしれないと心配します。  

 防衛的悲観主義者は、プレゼンテーション(プレゼン)で前回はうまくいっていても次は失敗するのではないかと気がかりなのです。  

 本番で説明する言葉を忘れるのではないか、資料を入力しているタブレットがフリーズしてしまうのではないかといった心配です。  

 そのため事前にプレゼンの練習を繰り返し、資料のバックアップを用意するなど細かく対策を練っていきます。  

 そこが単なる悲観主義者とは違っているところで、心配や不安をモチベーションに変えて結果的に本番では高いパフォーマンスを発揮するのです。  

 イチロー選手は、すでに大成功を収めているのに日々の努力を忘れないで身近な明日のために対策と準備を怠りません。  

 まさに、イチロー選手の生き様こそ事前の対策と準備で不安を解消していく防衛的悲観主義者の成功例の典型的なケースなのです。  

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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