スピリチュアルビジネスが蔓延る背景

 コミュニケーションが希薄な時代、その解消にスピリチュアルのツールを利用することは現代社会にうまくマッチした有効な手段です。  

 一方で、人の悩みや不安などの弱みにつけこんで「押し売り」に近い商売をするスピリチュアルビジネスも横行しています。  

 ネット社会を迎えて、だれもが簡単にスピリチュアルな情報を発信でき、手軽にそれにアクセスできます。  

 スピリチュアルビジネスの業者は、「人生をポジティブに生きる方法」「霊性のステージを上げる生き方」などスピリチュアルを装った「美味しい情報」を垂れ流して顧客に訴えます。  

 前世の占いや霊視、ヒーリング、運気を増すグッズなど「神秘的」なことをウリにして、悩みや不安を抱えている顧客に何らかの解決策が得られるのではないかという期待感を抱かせます。  

 その効果は実証されたわけではありませんが、顧客が満足して癒されたとするなら「プラセボ効果」があったと考えることもできます。  

 プラセボ効果とは、薬の服用で効果のある成分が含まれていなくても信じていれば本当に効いてしまうこと。  

 何の努力もしないでスピリチュアルによって物事が一気に好転し、悩みや不安、ストレスを解消したいと考える人は少なくありません。  

 今すぐにでも不安や悩みを解消したくて、何も考えずに耳に心地いい情報に安易に飛びつく人も多いというのが実態です。  

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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