息子が殺人者になった

 1999年4月20日、アメリカのコロンバイン高校銃乱射事件の犯人の一人ディラン・クレボルドの母親が書いた手記のタイトルは「息子が殺人者になった」です。  

  この事件では同校の学生2人が無差別に発砲を行い、最終的に自殺しています。教師1人と生徒12人が死亡し、24人が負傷した傷ましい事件でした。  

 事件発生から15年以上が経った今なお学校銃乱射事件の代名詞的存在とされるのは、犯人だったエリック(18歳)とディラン(17歳)がそれぞれ卒業を間近に控えた少年だったという若さだけが理由ではありません。  

 2年以上をかけて準備されていた計画の周到さ、何百人もの生徒たちでにぎわう昼時のカフェテリアを爆破するという残虐な構想こそ注目されているのです。  

 計画自体は計算ミスや完成度の低さにより用意していた爆弾が不発という結果に終わっていますが、実際の被害を遥かに上回るその計画の大きさに人々は驚きと恐怖を覚えさせられています。  

 ちなみに私も、2000年に起こった西鉄バスジャック事件をテーマに『ある日、わが子がモンスターになっていた』を書いています。この事件の犯人もまた、不登校で高校を 中退した17歳の少年でした。   

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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