成り上がりのためのカルチャーショック

 ナルミヤの創業者、成宮雄三氏は慶応大学出身です。入学した当時、俳優の石原裕次郎が主演した映画「太陽の季節」が大ブーム。  

 成宮氏は、当時をこう振り返っています。 

「慶応の日吉キャンパスにはイチョウ並木があり、その門前に外車がずらりと並んでいました。外国人がたくさん学校見学にでも来ているのかと思っていたところ、同じ慶応の学生が乗ってきているクルマだと知って大いにカルチャーショックを受けたことを覚えています」

「太陽の季節」では、そうした若者の生態が生々しく描かれています。  

 日本では今、所得や資産の格差が広がり、経済的に恵まれない環境で育った子どもが何らかのカルチャーショックを受けやすい社会になってきています。  

 それが「成り上がり魂」に火を点ける起爆剤になってくれればいいのですが、逆に嫉妬心や劣等感を芽生えさせるだけでは希望がなさ過ぎます。  

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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