安倍政権の目はだれに向いているのか?
平家物語には、思い上がった権力は必ず滅びると書かれています。
自民党は、東京都議選に続いて仙台市長選でも敗北を喫しました。中央政界での「安倍1強」が続き、自民党の驕りや慢心には目に余るものがあります。
自民党の凋落への流れは、鎌倉幕府の崩壊の過程に近いのではないかと指摘する声は少なくありません。
鎌倉幕府には、大きく2つの潮流がありました。一つは、幕府と主従関係を結んだ御家人の利益を最優先する立場の人たちの動き。御家人は全国に3000人ほどしかいませんでしたから、当時の人口1000万人の日本の中では超エリート層でした。鎌倉幕府は、そうした御家人をまとめておけば幕府は安泰と考えたわけです。
もう一つは、御家人以外の武士や農民、商人も含めた日本全体に責任を持つべきだと考える人たちの動きです。 この2つの潮流の路線対立から、1285年に霜月騒動という幕府内の内乱が起きています。その結果、第2の潮流は滅ぼされ、幕府は「御家人ファースト」の政権になったのです。
そして、幕府は御家人の利益となる政策を次々と打ち出していきます。その最たるものが「永仁の徳政令」でした。それは、御家人が売った土地を無償で取り戻すことができるという命令です。
御家人は大喜びですが、御家人から土地を買った者からすればタダで土地を取り上げられるわけですから当然、不満が高まります。
そのあたりが友人や思想が近い人を優遇している安倍政権の加計学園、森友学園の問題を髣髴とさせます。
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