少年の夢

 ブラジルの作詞家で、小説家のパウロ・コエーリョ氏が書いた小説『アルケミスト~夢を旅した少年』があります。  

 典型的なビルドゥングスロマンで、羊飼いの少年が偶然に導かれてアンダルシアの平原からエジプトのピラミッドを目指して先の見えない旅をするというもの。  

 ビルドゥングスロマンとは、青年の精神的成長を題材にした小説のこと。  

 少年は、そこに宝物が隠されているという夢を信じて旅に出ます。一緒に暮らしていた羊を売り、勇気を持ってアフリカの砂漠を越えてピラミッドを目指していきます。  

 錬金術師の導きと旅のさまざまな出会いと別れのなかで、人生の知恵を学んで成長していくのです。  

 たとえば、こんな感じです。 

「何かを強く望めば宇宙のすべてが協力して実現するように助けてくれる」 

「前兆に従うこと」  

 それで少年は、最終的に自分が求めていたものは最初に出発したところにあったということに気づきます。  

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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