若者は雑談力が苦手

 話術がうまくなるには、よく雑談力が欠かせないといわれます。  

 雑談力について、興味深い調査結果があります。それは、スマホ向けのニュース配信アプリを提供しているグノシーの「ビジネスパーソン600人に聞いた雑談力に関する実態調査」(14年)。  

 それによると、雑談力の有無について「あまりないと思う」(48・0%)、「全くないと思う」(21・5%)となっています。気になるのは、新入社員の43・0%が「上司とは雑談をしない」と回答していること。  

 今の新入社員は、素直で真面目な世代。上の世代に対して、どう雑談していいかわからず戸惑っているところがあります。感情を表に出さずに、様子見しているのです。ただ、雑談ができないと円滑な人間関係を築くことができません。  

 先輩社員や上司と雑談ができないのは、新卒だけではありません。20代半ばで正社員に採用された第2新卒も、上司との雑談力では悩みを抱えています。  

 それは、こんな感じです。 

「上司の自慢話に、どう対応していいのかわからない」 

「先輩の話は人の陰口ばかりで対応に困る」  

 グノシーの調査では、新入社員の約7割が「雑談力に自信がない」と答えています。たとえば先輩と一緒に営業にいったとき、2人切りになると雑談ができないのです。   

 学生も同様で、対人関係でのコミュニケーションやアサーション(自己表現法)に戸惑っているところがあります。  

 そこには、「変なことを言って相手にバカにされたくない」といったプライドが見え隠れしています。そのため会話のきっかけがつかめなかったり、雑談ができなかったりするのです。 

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

0コメント

  • 1000 / 1000