人は弱い、その心と向き合う

 小説家や劇作家、随筆家、広告プランナー、放送作家、ラジオパーソナリティ、ミュージシャンなど多彩な肩書があった中島らも氏の著書『心が雨漏りする日には』(青春出版社)を読むと、人生では思わぬ苦難に遭遇することがわかります。  

 中島氏は、30歳でうつ病を発症。40歳で死の淵に立ち、42歳で躁転になるなど心の病と戦いながら生きています。  

 うつ病は心の風邪といわれるように投薬と休養で治療が可能とされていますが、自殺願望という生命の危機とも隣り合わせです。  

 中島氏は、同時にアルコール依存症や薬物依存症を患いながら小説や芝居などで面白いギャグを連発。その凄まじい生き様は、多くのファンに生きる希望を与えています。   

 人生では、越えなければならない山がいくつも立ちはだかっています。そこを超えているとき、予想もしない危機に遭遇することもあります。  

 下手をすると崖から落ちて全身打撲で息も絶え絶えになるかもしれないし、運が悪いと命を落とすかもしれません。   

 あなたがサラリーマンなら、会社がリストラの方針を打ち出したとき何らかの不安に駆られるはず。 

「リストラ候補は、ひょっとして自分かもしれない」  

 なかには「辞めるも地獄、残るも地獄」といった心境になり、仕事が手につかなくなる人も出てくるでしょう。  

 そして大半の人は、目の前の困難と長く向き合えるほど心が強くないのです。 

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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