心の基盤を失う

 人は、古来から目に見えない何かへの信仰とともに生きてきたところがあります。たとえば自然が相手なら燦々と輝く太陽や夜空に浮かぶ月、屹立する山、大きな石、湧き水などを聖なる存在として崇めてきたのです。  

 そうした聖なるものが神話を生み出したり、生や死の本質について説いてくれたりします。人の生活、人生にとって必要とされていたということです。  

 むろん、科学的な世界観では神話を素直に信じることができないかもしれません。実際に、これまで神話の正当性が問われてきたことも事実です。同時に、それは人生に意味を与えてくれる心の基盤を失っていくことでもあったのです。 

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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