友だちみたいな親子関係が子どもの成長を阻害する

 近年、親子関係が「友だち化」しているように感じます。

 たとえば親が大学生の息子と友だちみたいに仲がいい――。

 果たして、それだけでいいのでしょうか?  

 むしろ、友だちは友だちだけで十分ではないでしょうか?

 だれもが成長のプロセスで、いろいろな人間関係にもまれながら成長していくものです。子どもは、たまに父親を「クソ親父」と思うシーンもあるでしょう。

 学校では、怒ってばかりいる先生もいます。子どもは日ごろ、そうした先生に理不尽な指導を受けて葛藤したり、悩んだりしながら心が鍛えられていきます。 

 まして社会に出たら、とにかく理不尽なことばかりです。そのたびに、「こんなはずではなかった」と心が折れていたら成長なんて望めません。

 前に進むには、やはり心の強さが必要です。

 ところが、最近は心を鍛える機会が少ないのではないでしょうか?

 試練があってこそ、人は鍛えられます。

 家庭は憩いの場ですが、一方で子どもを鍛える場でもあります。親が子どもに聞こえのいいことばかり言っていると、むしろ子どもは成長するきっかけを失ってしまいます。

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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