謎の美女の正体

 この「謎の美女」は、いったい何者なのだろうか?

 SNSで、このところ美人局(つつもたせ)が増えているといいます。

 ある日、美女から何らかのアクションがあると、なかにはスケベ心の血が騒ぐ人もいるかもしれません。

 しかし、安易に誘いに乗ってはいけません。なぜなら、詐欺師が美女になりすまして騙しを仕掛けているケースがあるから。

  たとえばフェイスブックでは、男性のスケベ心につけ込んだ詐欺行為が横行。そうした悪党はユーザーに「友達になろう」と誘い、個人情報を盗んだり、カネを巻き上げようとしたりしているので要注意です。

 それを放置していると、いきなり「あと3時間以内に返信がないと、私の心が大変なことになっちゃいます」などと連絡を強要するメッセージも届くという巧妙さです。

  そこで使われている「美人」のプロフィール写真は成りすまし用のもので、無名のタレントやAV女優などの写真を拝借しているケースがほとんど。

 もちろんメッセージを送ってきているのは美女本人ではなく、大半が美女に成りすました出会い系サイトや悪質セミナーなどの「詐欺業者」です。

 なかでも出会い系サイトの背後には、暴力団が潜んでいるケースも少なくありません。

  消費生活センター(消費者庁)によると、フェイスブックやLINEなどSNSに絡んだトラブル相談が急増しているといいます。

 15年度だけでも、各地の消費生活センターに過去最多の約9000件も寄せられ、5年前に比べて3倍近くにも増えているのです。

 そのうち60代が5年で約13倍、70歳以上が約23倍と中高年で激増。SNSの利用が中高年にも広がり、慣れないうちにトラブルに巻き込まれている実態が明らかになっています。

 「広告を見て試しにサプリメントを注文したら定期購入になっていた」

 「SNSをきっかけにアダルト情報サイトにつながった」

 ネット社会の広がりは、まさに「踊るアホに見るアホ」といった猥雑な世界を出現させているのです。 

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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