進むべき道は自分で決める

 徳川家康を描いた絵「徳川家康三方ケ原戦役画像」――。

 通称、「顰(しかみ)像」とも呼ばれています。  

 家康には、「失敗を忘れない」「何事も自責で考える」といった内省的な一面がありました。

  それで「顰像」を描かせた意図は、三方ケ原合戦での敗戦を忘れないために恐怖で引きつった自分の顔を描かせ、それを生涯の戒めにすることでした。

  だれでも、失敗を自責で考えるのは辛いことです。なんらかのプライドがあり、それを壊されたくないので周りの環境や他人に責任を転嫁したがります。

 ただ、そうすると同じ過ちを繰り返すようになり、いつまでたっても成長しません。

  みなさん、自分の「顰像」はありますか?  

 大道無門――。

  大きな道には、いわゆる門がないという意味です。 

 そうした自由に往来できる大きな道には門がなく、自由に出入りできます。ただ、目安となる門がないから、進むべき方向は自分で決めなければなりません。

  その自分で決めるというのが、なかなか難しいのです。

 

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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