音楽をフュージョンさせたジャズピアニストが逝った


 マイルス・デイビスは1960年代後半、伝統的なジャズからの脱却を目指していました。そこで電子楽器に注目し、ジャズとロックを融合させた実験的な音楽をつくっています。

 時代は、自由で新しい音を求めていたのです。

 しかし、マイルスのバンドに加わった新入りの若いピアニストが電子ピアノを嫌がっています。

 マイルスが強引に弾かせましたが、この抵抗した若いピアニストはやがて電子ピアノの第一人者になっています。

 先日、その人、チック・コリアさんが2月9日、79歳で亡くなりました。

 コリアさんはマイルスが開いた新たな扉を押し広げ、ジャズを下地にさまざまな音楽を溶け込ませたフュージョン音楽の花を大きく咲かせています。

 そして、音楽のジャンル分けを無意味と語っていました。

 最近は、フュージョンという呼び方もあまり聞きません。あらゆる種類の音楽を融合さこと自体が音楽づくりの上で普通のことになったためでしょうが、これもコリアさんの開いた道です。

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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