ヤンキーのモデリング精神はあなどれない

  ヤンキー精神――。

  いわゆるヤンキーの心に流れているものは何でしょうか? 

 いろいろ考察してみても、そこには明確な規範も、本質的な価値観も、系統的な教義も流れてはいない気がします。

  ポエム的な精神はあっても、それが文学的なものには昇華していないのです。

  見た目に自立主義ではあるのですが、確固とした個人主義でもありません。そこにあるのはバッドセンスで、反知性主義ということだけ。

  視点を変えると、生存戦略としてこれほど強力な文化も他に見当たりません。

  いわゆるヤンキーは、場当たり的に根拠や伝統を平気で捏造します。そうしたフェイクな物語性に身を委ねつつ、行動を起こすことすら可能なのです。

  ヤンキーのモデリング精神は、生きていく上で意外とあなどれません。  

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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