化け物のような台風が当たり前になってきた


 巨大な台風の襲来を伝えるニュースを見ながら、こんな小話が頭を過りました。

 海で溺れている男性の前に、幸運にもボートが近づいてきます。ボートの操舵手は、男性に「大丈夫ですか」と手を差し伸べます。

 しかし、男性は「神さまが助けてくれる」と救いの手を断ります。さらに別のボートがやってきて救いの手を差し伸べましたが、やはり男性は「神さまが助けてくれる」とそれを断り、そのまま溺れ死んでしまいます。

 亡くなった男性は、天国に着くと神さまにこう抗議します。

「なぜ助けてくれなかったのですか」

 神さまは、それを聞いて腹を立てます。

「バカ者、ボートを2度も派遣したではないか」

 大型で非常に強い台風10号は、九州全域を暴風域に巻き込みながら北へ抜けていきました。避難指示、勧告の対象は約8百50万人にもおよんでいます。

 地球温暖化が進んだ結果、日本近海の海面水温が熱帯並みに高くなり、巨大な化け物のような台風が発生しやすくなっています。

 もはや化け物のような台風の襲来はめずらしくなく、これからも日本に襲来してくるでしょう。

 住民が「神さま、なぜ化け物のような台風から助けてくれないのですか」と嘆いても、やはり神さまはこう言って腹を立てるはずです。

「こうなる前に何度も異常気象を見せて、地球温暖化に取り組むように教えてきたではないか」

 誰もが、地球上に住む人類が地球温暖化を招いた張本人とわかっているはずです。

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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