ワイドショーは〝百害あって一利なし〟


 安倍首相の突然の辞任表明で、この政権が残した様々な課題が議論されないまま置き去りにされています。  

 背景には政治を受け止める世論が十分に育っていなくて、そのために〝国民にとって必須の情報〟が制限されていることが少なくありません。  

 テレビや新聞のニュースは、政局の話しかしていません。加えてワイドショーは今、非常に〝政治的〟になっています。  

 たとえばワイドショーは政局が動いているときに、芸能人の麻薬使用や不倫の話ばかり垂れ流ししています。  

 こうした政治的局面で政治を語らないことは、ある意味で非常に〝政治的〟だと言えるでしょう。  さらに病気による退陣で「安倍さん、かわいそう」という空気が醸し出され、視聴者は露骨な「視線誘導」に見事なまでに〝誘導〟されています。  

 同じ視点で、ワイドショーでは「菅新首相は秋田の農家の生まれ」ということが喧伝されています。  

 しかし、菅新首相は資本主義を守るために存在する自民党の総裁でもあるのです。  

 だからこそ、自助・共助・公助を打ち出しているのです。その意味を本当にわかっている国民は、少ないでしょう。  

 かようにテレビのワイドショーは、極論すると〝百害あって一利なし〟といった番組に成り下がっているということです。

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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