「Go Toトラベル」キャンペーンは〝ポリアンナ症候群〟の最たるもの


 過去の米大統領選の調査で、楽観的な主張のほうが選挙戦で圧倒的に有利だというデータがあります。心理学者の研究でも、楽天的な言葉のほうが大きな影響力があるとされています。  

 その影響力の大きさを、「ポリアンナ効果」といいます。  

 ポリアンナとは、日本でもアニメとなった少女ポリアンナのことです。ポリアンナは、何にでも「良かった」を探すことで人を幸せにする物語の主人公です。  

 その名前に、「症候群」という言葉がつくこともあります。  

 で、「ポリアンナ症候群」とは楽観主義が過ぎての〝現実逃避〟を指す言葉です。  

 政府が今、推し進めている「Go Toトラベル」政策は、〝ポリアンナ症候群〟の最たるものかもしれません。  

 なぜなら、まさにコロナ禍のなかでの政府の旅行促進キャンペーンだからです。  

 この政策は個人の旅行代金を政府が助成し、コロナ禍に喘ぐ観光業の振興を図るというキャンペーンです。  

 それも8月からの開始日程を連休前に繰り上げたところで、首都圏や大阪でのコロナ禍の感染拡大が再び始まったのです。  

 だが、政府や経済団体は〝予定通り〟にキャンペーンを開始すると〝ポリアンナ症候群〟丸出しといった姿勢なのです。  

 政府にとって〝予想外〟だったのは、観光で潤うはずの地方の首長から批判や不安表明が相次いだことでしょう。  

 九州などの水害被災地が〝蚊帳の外〟となる理不尽もあり、高齢者の多い地方の〝医療崩壊〟も心配されます。  

 米国やブラジルのコロナ対策を見る限り、「Go Toトラベル」キャンペーンは政治による〝ポリアンナ症候群〟の惨憺たる結果を示唆しています。  

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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