自治の精神は東京より大阪のほうがある

 さて、自治の精神――。  

 大正時代の末期、大阪市長だった関一は当時、こう述べています。 

「大阪市民は自治の歴史を誇るとともに大大阪(だいおおさか)の建設を完成しうる精神の力を有している」  

 関市長は、御堂筋の拡幅と整備、公営地下鉄開業などの都市近代化事業でも知られています。  

 当時の「大大阪」は面積、人口ともに東京を抜いて日本一の大都市となっていました。   

 その「自治の歴史」とは江戸時代から町役人を公選するなど、武士や官に頼らない町人(市民)の伝統をいうのでしょう。  

 当時、東京市長だった後藤新平はこう大阪を評価しています。 

「大阪市民の自治生活が東京のそれに比してはるかに優れている」  

 その自治精神は、お笑いなどに脈々と引き継がれているようです。

   

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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