とかく人の世は住みにくい
夏目漱石は、小説『草枕』でこう書いています。
「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。兎角に人の世は住みにくい」 人生は、海図のない航海のようなもの。前もって準備をしても、目指している港にスムーズにたどり着けるとはかぎりません。
アメリカの絵本作家ドクター・スースの絵本『きみの行く道』(河出書房新社) に、こういう言葉が載っています。
「際立つように生まれてきたのに、なぜ周りに合わせようとするのか?(Why fit in when you were born to stand out?)」
日本では、このところ学校や会社、組織などで同調圧力の空気が濃厚になってきています。そのため意思決定のプロセスで、少数意見を多数意見に従わせようとする風潮が強まっています。
それに従わない人は、どうなるのでしょうか? たいてい少数意見は受け入れられず、周りから「村八分」のようなあつかいを受けることもあります。
つまり、同調圧力はイジメの温床ともなっているのです。
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