転校生は空気を読む「天才」

 小学校や中学校の転校で、不登校になる子どもも少なくないといいます。  

 知人も数回の転校の経験者ですが、こう言っていました。 

「子ども心にも生きる術がある。私は転校先で、みんなと仲良くするため〝ひょうきんさ〟でくぐり抜けていた。みんなの顔色をうかがい、だれがクラスのボスなのか、マドンナなのか、成績トップなのか、落ちこぼれなのか、担任の先生はだれをひいきにしているのかといったことを推し測り、いつも〝処世術〟を駆使したような学校生活を送っていた。  

 そんな自分が〝卑屈〟で、嫌だなと思ったこともあった。ただ、その場の空気を読む能力だけは磨かれ取って慣れ合いにならないという姿勢も、そのころ身についたのかもしれない」  

 知人は、今でも相手の懐に土足で踏み込んでいくことはできないといいます。  

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

0コメント

  • 1000 / 1000