AIが人に取って代わる日  

 AIが人に取って代わる日は、はたしてやってくるのでしょうか?  

 その点、AI研究者で起業家のジェリー・カプラン氏は朝日新聞のインタビューでこう指摘しています。 

「まず、『ロボットが人間の仕事を奪う』というとらえ方は間違っていると思います。AIは人間の歴史のなかの『自動化(オートメーション)』の延長でしかありません」  

 歴史的に、オートメーションは常に人の仕事を奪ってきました。一方、人は常にそれに適応してきています。  

 たとえば200年前、アメリカでは人口の9割が農業に従事していました。それが、今ではわずか2%に過ぎません。要するに、すでに農業に取って代わる仕事が新しくたくさん生み出されてきたということ。  

 カプラン氏は、こう言い切っています。 

「心配すべきことは、AIによって『世紀の終末』が訪れるなどという話ではなく、労働市場の変化のペースが加速していることであり、収入格差の問題のほうです」  

 確かに、これまで時代の変化にうまく適応できた人が富と地位を相対的に「独占」してきたところがあります。  

 それは、ダーウィンが「種の起源」で唱えた「適者生存」の体現化。つまり、今の段階で強いものが生き残るのではなく、時代の変化に適応できたものが生き残るということです。  

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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