ゲスの心模様

 ゲスとは心根が卑しく、下劣なこと。また、そうした人や振舞いを指しています。  

 少し前、芸能人や国会議員の不倫騒動をめぐり、ゲスという言葉をネットやテレビ、雑誌などが多用。なかには「ゲス不倫」といった言い回しもあり、何となく不倫をしているからゲスといったあつかいをされています。  

 ただ、不倫をしたからゲスなのではなく、不倫をした人がゲスだっただけのこと。ゲスは心根が卑しいこともあり、得てしてセコさをともなっています。

  心模様がゲスになると、リアルで充実した人生なんて送れるはずもありません。  

 俳優で、歌手でもあった鶴田浩二さんの演歌『傷だらけの人生』の一節に、こんなくだりがあります。  

<右を向いても左を見ても馬鹿と阿呆の絡み合い>  

 ネット社会になり、ユーザーのなかにはそうしたバカやアホも目につきます。  

 フェイスブックやツイッター、インスタグラム、LINEといったSNS(ソーシャルネットワークサービス)のユーザーが広がりを見せ、名もなき大衆がそれを利用して情報を自由に発信できる時代が始まっています。  

 もちろん、ネット上でゲスなパフォーマンスを繰り広げている人もいます。   

 ゲスな人は劣等感や嫉妬心に苛まれていることが多く、何かと人を貶します。自分勝手な「正義」を振りかざして、これでもかと過剰に相手を攻撃。そうしないと、不平不満だらけの心のバランスがうまく保てないからです。

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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